先日画像生成AIのHolaraAIがアップデートされました。
新しい機能として、自分で用意した元画像に基づいてAIイラストを作ることができるimage to image / i2iが使えるようになりました。
早速、レビューしていきます。
なお私は以前にNovelAIでimage to image / i2iについて記事を書いています。
比較のためにNovelAIの差を書くことが多いので、予め読んで頂いたほうが分かりやすいと思います。
基本的な使い方
右のOptionsにある「Image→Image」ボタンを押します。

Select or drop image hereと表示されますので、ボタンを押して画像を選択するか、ドラッグ&ドロップで画像をいれます。

画像が選択されました。

「Image→Image」モードを解除したい場合は「Remove」を押します。
別の画像を使いたい場合は、別の画像をドラッグ&ドロップするか、「Browse」で選択します。
Strengthでプロンプトの影響力を強くするかを選べます。
Strengthのテスト
Strengthのテストをしてみました。
seed値を固定してプロンプトは「3girls, cowboy shot, multi angle, school uniform」です。
HolaraAIでは女の子+水着のイラストが生成されやすいです。
服装も何も指定しない場合は水着になることも多いので、それを避けたい場合はちゃんと指定してあげましょう。
※アップロードした画像はCLIP STUDIO PAINTの3Dを利用しています。

基本的な特徴
- 公式で言っているように生成時間は2秒くらいです。なおサイズが大きほど時間がかかりますが、ストレスになるほどではありません。
- 画像が小さく、オリジナルの絵柄を残したい場合は、50-70ぐらいが目安です。
- 生成するサイズが大きいほどStrengthの値を強くする必要があります。
- Hologems(消費ポイント)はプロンプトのみで作成した時と同じようです。
最後のポイントが結構重要だと感じています。というのも生成したい画像の構図が決まっているようであればプロンプトの工夫してあれこれ考えるよりも、i2iをつかったほうが自分の出したい絵が出せると感じるからです。
NovelAIと比較した場合
NovelAIとくらべても高品質
この点はプロンプトのみで生成したときと同じだと思います。
生成しにくいイラストもある
これがHolaraAIのi2iを使って一番「あれ?」と思ったところです。
例えばタロットカードです。
いくつか作って見ましたが「人物+背景」のような扱いになっていて、タロットカードとしての要素がなくなっている気がします。


もちろん事前に作っていた画像があれば、i2iのStrengthを50くらいに通してHolaraAIっぽい画像に作り変えてくれます。
これも利用方法の一つですね。



「切手風」に作ってみようとしましたが、そもそもHolaraAI側でプロンプトとして認識されていないようで、風景として扱われました。
クオリティが高いので、これはこれで良しという考え方もできます。



モデルによる違い
HolaraAIには現在「Akasha」「Aika」2つのモデルがあります。
Aikaのほうが後発なので高品質な画像を作ることができます。逆にAkashaは単純ですがスッキリした画像を作ることができるとも言えます。
ちなみにAkashaのほうがNovelAIとよく似ている感じの絵柄なので、NovelAIに似せたい場合はAkashaを利用するほうがいいでしょう。
モブの場合



(左)NovelAI:落書きからNovelAIのi2iを使って作りました。
(中)Akasha:NovelAIと絵柄が似ているとわかります。
(右)Aika:細かく描かれているので「この存在感・・・本当にモブか!?」と思ってしまいます。
NovelAIと比較した場合のまとめ
HolaraAIは「深く狭く」
NovelAIはプロンプトによってできる画像が多いので「浅く広く」作ることができる印象です。対してHolaraAIはイラストにより特化していて「深く狭く」という印象です。
※ただ、大抵の人が画像生成AIに求める機能は「人物+背景」だと思われるので、HolaraAIの性能で特に問題ないと思います。
ノイズの影響
NovelAIは落書きでもプロンプトから解釈してくれて画像が上手くできますが、HolaraAIはプロンプトの影響が少なくて、その程度がやや低いと感じました。
また、NovelAIだとノイズをいれたほうが解釈に余地があり、上手く画像ができたものもありますが、HolaraAIではノイズが悪い意味で作用してしまいます。
なのでHolaraAIでi2iする場合は、不要なノイズをつけないほうが上手くいくと感じています。
NovelAIと比較した場合の結論
HolaraAIのi2iでは落書きレベルからクオリティの高い画像を作り出すのが苦手ですが、もともとイラストとして成り立っているものをブラッシュアップする機能に優れていると感じました。
3Dを利用した使い方
HolaraAIのi2iではもともとちゃんと描かれている画像には効果が高いと感じたので3Dモデルから画像を作るということをしてみました。
結構うまくいったので、いくつか使い方を紹介していきます。
なお今回紹介する3Dは CLIP STUDIO PAINTにプリセットとして入っているものを利用しています。
CLIP STUDIO PAINTの3Dはポーズも多いのでおすすめです。
手を開く
「いないいないばあ」という感じで5本の指を表現しました。
あえてパースを調整して手を強調しているので大きさに違和感がある人もいると思います。


Strengthを強くすると自然な大きさになりました。ちなみにStrengthを100にしたらダブルピースしてくれました。意図しないものでしたが、手がうまくいったので載せておきます。


手でハートマーク
成功率が高いですが、手の内側部分は適当ですね。


コケる 転ぶ
こういったアクションも可能です。


アイドルのようなポーズ
変に隠すと崩れた手になってしまうので、ポーズをとる時にはこんなふうにガバっと手を開いたほうが成功率が高まると感じています。


走る
マンガのような疾走感を出すために前傾姿勢にしています。


i2iでもやはり手は苦手
最後に座った画像です。
i2iでは狙った画像が生成できやすいとはいえ、やはり手は苦手ですね。


HolaraAIのimage to image / i2iについてのまとめ
今回は画像生成AIのHolaraAIのimage to image / i2iについて紹介しました。
以下HolaraAIのi2iのポイントです。
- 生成スピードも早く高品質な画像を作ることができる
- モデルによって生成される画風が違うので目的に合わせて使いわけることが大切
- 3Dを利用したi2iでは躍動感あふれるイラストを作ることができる
(CLIP STUDIO PAINTを使うのがおすすめ)
この記事を参考にして、HolaraAIのi2iで自分だけのオリジナル画像を作ってみてください。