Midjourneyはリアルな描写が得意な画像生成AIです。
今回はMidjourneyのモードのひとつである「にじジャーニー」について書いていきます。
にじジャーニーでは人に見てもらうときも結構ウケがよいスタイリッシュな画像が作られることが多いので、最近私も好んで使っています。
Midjourneyとにじジャーニーの違いは何なのか?
midjourneyはまるで本物の写真ようなリアルな描写を得意とする画像生成AIです。
もちろん写真スタイルだけではなく、他にも色々なスタイルやジャンルの画像を生成できます。



にじジャーニーはその一部の機能で、簡単にいえばMidjourneyのモードの一つと考えてよいでしょう。にじジャーニーのモードを使えば、アニメやマンガなど日本人好みのイラスト画像を作り出すことができます。



Midjourneyに料金を払っていればにじジャーニーを使うことができる
にじジャーニーはMidjourneyのモードの一つなのでMidjourney側で料金を払っていれば、にじジャーニーで料金を払う必要はありません。一つのアカウントで「にじジャーニー」とMidjourneyの両方を利用できます。
にじジャーニーの利用方法
設定から変更する方法
DiscordでMidJourneyのBotに「/settings」と入力してenterを入力する。

niji modeを選択する。
ここでは「Niji version 5」を選択しています。

「woman」とプロンプト打ち込み、enterを入力すれば「–niji 5」というパラメーターが自動的に付きます。

このことからわかるようにmidjourneyを使っていてniji modeを使いたいときは、「–niji 5」を直接プロンプトの最後に入力することでもniji modeにすることができます。
にじジャーニーのコマンドを選択する方法
/imagineと入力して、にじジャーニーを選択する
実際は「/(スラッシュ)」を入力するだけで候補として表示されるので楽な方法です。

他にも「にじジャーニーのサーバーを利用する」「ダイレクトメールを使う」などの方法があります。
にじジャーニーではどんな画像が作られるのか
にじジャーニーでは何もプロンプトにいれてないと女の子が生成されやすいです。



(左)プロンプト:男性
女性要素が多いため男性かな?という人もいますね。
(中央)プロンプト:man holding helmet of sentai hero –niji 5
戦隊ヒーローという要素を加えたので全て男性に見えます。
(右)プロンプト:old man holding helmet of sentai hero –niji 5
上の画像をimage to image して、おじさん要素をくわえました。
注意が必要なのは、特に「少女」が作られやすいということです。
old woman だとお婆さんになりやすく、middle-aged womanでも大人の女性だけど中年って感じではないですね。


「お母さん」や「初老のおばさん」などの雰囲気を出したい場合は、Midjourneyで作ってから→にじジャーニーでimage to imageで作るなど少し工夫が必要と思われます。


フライパンを持つお母さんのイラスト
プロンプト:angry moghter shouting, holding a pan in one hand, close-up, excited expression, kitchen setting,
これでもまだ若いという感じですね。
必ずしもこの方法じゃないとダメというわけではないですが、個人的にはこちらのほうがすぐに生成できるかなと思います。
–style 〇〇 パラメーターについて
にじジャーニーではプロンプトの最後に「–style 〇〇」と入力することで、特化したイラストを生成することができます。「/settings」で選択すれば自動的にプロンプトに入力されるようにすることもできます。
以下、イラストと個人的な感想、使い勝手などです。
–style expressive (エクスプレッシブ)
イラスト系だとビビットで色が濃い、3Dだと明暗が濃い、画像が生成されやすい印象です。
スタイリッシュな画像が多いですが、イラストの場合はちょっとベッチャリした感じになりやすいです。インパクトを出したい場合は使い勝手がよいと思います。



(左)プロンプト:humanoid anime character –style expressive
(中央)プロンプト:mother teaching her daughter to cook in the kitchen, happy, –style expressive
(右)プロンプト:a girl on a motorcycle, against the backdrop of a clear blue sky and road ,carrying 3backpack, feeling of running, dynamic angle, Highly detailed, full body shot –ar 7:5 –s 400 –style expressive
–style cute (キュート)
水色、ピンクなど淡い画像が生成されやすい印象です。
人物の等身も低く、顔立ちもマンガ風(もっというと少女マンガ風)になりやすいです。



(左)プロンプト:selfie –style cute
(中央)プロンプト:male cupid, cute,anime –niji 5 –style cute
(右)プロンプト: Confetti dancing in the city –style cute
最近はそうでも無いかもしれませんが、少し前のAIイラストは少し不気味な、または性的なものも多かったのですが、それとは真逆のスタイルかもしれません。
そんなわけで、かなり一般ウケしやすいと言えるスタイルだと思います。
やはり、Kawaiiは正義・・・。
–style scenic (シーニック)
風景に特化したスタイルです。
遠くから撮影、もしくは描写した画像になりやすい印象です。
人物は全身映るか、映画のワンシーン、ポスターのような画像が多いですね。



(左)プロンプト:a girl waiting for a train with cloud reflections in a water, Salar de Uyuni, in the style of detailed surrealism, meticulously detailed, cheyenne art, frontal perspective, historically accurate, grandeur of scale, salvagepunk –style scenic
(中央)プロンプト:mother teaching her daughter to cook in the kitchen, happy, –style scenic (style expressiveと同じプロンプトです)
(右)プロンプト:shinto shrine –niji 5 –style scenic
にじジャーニーでもリアルな写真が作られることもある
にじジャーニーでは、あくまで何もプロンプトがない状態だとモードが反映される、ということに注意が必要です。簡単にいえば「photo」などリアルな写真に関わるプロンプトを入れるとそれに影響されてしまうということです。

プロンプト:selfie in front of triumphal arch in Paris パリの凱旋門で自撮り
この場合だと「パリの凱旋門前で自撮り」する画像が、学習元になったイラストよりも写真が多かったため反映されたのだと思われます。
もちろんイラストに関わるプロンプト入れて強くしてあげれば、それっぽい画像になります。
ちなみに日本で自撮りの場合はイラストになりやすい印象ですね。
日本はアニメ・マンガというイメージと結びついているということでしょうか。


(左)プロンプト:selfie in front of mount Fuji
写真もイラストもある
(右)プロンプト:selfie in Kyoto
イラストのみ
にじジャーニーは日本語に対応している
にじジャーニーは日本語でプロンプトを書くことができます。
正確に書くと実際は
「midjourneyもにじジャーニーも両方とも日本語でプロンプトを書くことができます。」
(最近まで私も誤解していました)
英語(というより英単語)が苦手な人でも安心ですね。


プロンプト:どちらも「女性のイラスト(日本語入力)」
ただ、どちらも機械翻訳をしているみたいなので、日本語だとニュアンスが伝わらない場合もあり、そこは注意が必要と思われます。
サポート体制も日本語対応
discord上で質問やサポートのルームが用意されています。日本語で質問ができ、運営側も質問に熱心に答えているようなので、サポート体制は協力と言えます。

機械翻訳を使っているサポーターのかたもいますが、特に違和感を抱くほどではありません。
各ルームでプロンプト研究できる
現在、共有の「画像生成」ルームは5つ用意されています。

とくにテーマがあるわけでもなさそうなので、どこを使っても良いようです。
「画像生成」ルームでは他の人がどんなプロンプトを使っているかを見ることができることです。
右上の検索窓からプロンプトを検索することも可能です。

自分には無い発想をする人も多いので、参考になることも多く、結構面白いですよ。
センシティブな画像はNG
にじジャーニーはmidjourney同様にセンシティブな画像(エッチな画像)はNGです。
以下のように警告されて作ることができないようになっています。

とはいえホラーのような不気味な絵、爆発など過激な絵も問題ないので、あくまではじかれるのはエッチな絵だけと考えたほうがいいですね。
以前は一見センシティブと関係なさそうなプロンプトもNGになっていましたが、変更されるケースもあるようですね。
sexy girl などのプロンプトでも今は作れます。

いやぁ~健全ですね!
ちなみにこのプロンプトだとダンサーっぽいイラストがとても多いです。
逆にセンシティブな画像に興味がない人にとってみれば、にじジャーニーはおすすめです。
特に誰かにAI絵を見てもらいたいと思った場合、エッチな絵だと困るときもありますからね。(私のことではありませんよ)
今回の記事のまとめ
今回は画像生成AIのMidjourneyの機能の一つである、にじジャーニーとの違いや共通点を紹介しました。ポイントのまとめです。
- Midjourneyは写真のようなリアルな画像を生成できるAIで、にじジャーニーはその一部機能としてアニメやマンガ風のイラスト画像を生成できるモードです。
- どちらもDiscord上でコマンドを入力して画像を生成する仕組みで、料金も同じです。
- にじジャーニーでは、style パラメーターで4つのスタイル(デフォルト、エクスプレッシブ、キュート、シーニック)を選択できます。
- 日本語でプロンプトを書くことができ、サポート体制も日本語対応です。
- センシティブな画像はNG
画像生成AIに興味がある方は、ぜひMidjourneyとにじジャーニーを試してみてください。